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糖尿病・高血圧の眼症状は眼科と内科どちらに相談する?

監修:長友恭平(精神保健指定医/標榜:精神科・心療内科)
なぜ精神科・心療内科の医師が全科を監修しているの?

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糖尿病や高血圧は目にも影響を及ぼします。「糖尿病を内科で治療しているが、目は眼科にかかればいいの?」「高血圧で急に視野が変わったけど内科と眼科どちら?」——全身疾患と眼の関係は受診先が分かりにくい領域の一つです。

結論:まずどっち?

こんなときおすすめの初診科
糖尿病の定期的な眼底チェック眼科(年1回以上)
糖尿病網膜症の治療(レーザー等)眼科
急な視力低下・飛蚊症増加眼科(急いで)
高血圧治療中の視力変化眼科
糖尿病のコントロールと平行して眼を管理内科と眼科を並行受診
急に片目が見えにくくなった眼科(当日受診)

眼科が担当する眼症状

糖尿病網膜症

糖尿病で血糖コントロールが長期に不良だと、網膜の血管が傷み「糖尿病網膜症」が起きることがあります。初期段階では自覚症状がほとんどなく、眼底検査でのみ発見できます。進行すると飛蚊症・視力低下・硝子体出血などが起こり、最悪の場合失明につながります。

定期的な眼科受診(眼底検査)が最重要です。糖尿病と診断された時点から年1回以上の眼底チェックが勧められています。

治療はレーザー光凝固術・硝子体手術・抗VEGF薬硝子体注射などが眼科で行われます。

高血圧性網膜症

高血圧が続くと網膜の動脈が硬化・狭窄し「高血圧性網膜症」が起きることがあります。眼底検査で動静脈交叉現象・綿花状白斑・出血・乳頭浮腫などが見られます。通常は眼科での眼底検査で発見されます。

高血圧のコントロールが治療の中心ですが、眼の状態の定期評価は眼科が担います。

黄斑変性(糖尿病黄斑浮腫)

糖尿病では黄斑(視力の中心を担う部分)に浮腫が起きる「糖尿病黄斑浮腫」が生じることがあります。視力低下・物が歪んで見える(変視症)などの症状が出ます。眼科での抗VEGF薬治療が行われます。

急性緑内障発作

糖尿病に伴う血管新生緑内障など、全身疾患に関連した緑内障が起きることがあります。急性の場合は急激な眼痛・頭痛・視力低下・嘔気が起きます。これは眼科の緊急疾患です。

眼球運動障害(糖尿病神経障害による複視)

糖尿病性神経障害が動眼神経・外転神経などを侵すと、目が動きにくくなり複視(ものが二重に見える)が起きることがあります。眼科での評価が必要です。

内科が担当するケース

糖尿病・高血圧の根本治療

糖尿病網膜症・高血圧性網膜症の根本的な治療は内科(内分泌科・循環器内科・一般内科)で行う血糖・血圧のコントロールです。眼科では眼の治療をしますが、全身管理は内科が担います。

糖尿病のHbA1cを適切に管理することが網膜症の予防・進行阻止に直結します。血圧の適切なコントロールも高血圧性網膜症の改善につながります。

急性の視力変化で脳血管疾患が疑われる場合

片目の一過性黒内障(数分で回復する視力消失)は眼科よりも脳神経内科・内科での評価(TIA:一過性脳虚血発作の可能性)が先になることがあります。脳梗塞に伴う視野欠損・複視は内科・脳神経外科が優先されます。

症状で考える受診先のめやす

症状考えられる問題受診先
飛蚊症が急に増えた硝子体出血(網膜症の進行)眼科(急いで)
急激な視力低下網膜剥離・黄斑浮腫・硝子体出血眼科(当日)
視野の一部が見えにくい網膜症・緑内障・脳血管疾患眼科(早めに)
物が歪んで見える黄斑浮腫眼科
片目が一時的に見えなくなったTIA・網膜動脈閉塞症眼科+内科(急いで)
目の痛み+頭痛+嘔気急性緑内障発作眼科(緊急)
糖尿病の定期チェック(無症状)網膜症の早期発見眼科(年1回以上)

こんなときはすぐに医療機関を

よくある質問

Q. 糖尿病があります。眼科の検査はいつから始めればよいですか?

A. 糖尿病と診断された時点から眼科での眼底検査を受けることが勧められています。初期には症状がないため、自覚症状がなくても定期検査が重要です。一般的に年1回以上の眼底検査が推奨されており、網膜症が見つかった場合はさらに頻繁な検査が必要です。

Q. 糖尿病網膜症は血糖を下げれば治りますか?

A. 血糖コントロールの改善は進行を遅らせる効果がありますが、すでに起きた網膜症の病変が完全に消えるわけではありません。特に進行した網膜症には眼科での治療(レーザー・手術・注射)が必要です。血糖と眼の両方を並行して管理することが大切です。

Q. 飛蚊症があります。眼科に行くべきですか?

A. 飛蚊症(目の前に黒い点や糸が浮かんで見える)は多くの場合、加齢による生理的変化ですが、糖尿病がある場合は硝子体出血(網膜症の進行)の可能性があります。また急に飛蚊症が増えたり、視野が欠ける感覚(カーテン徴候)がある場合は網膜剥離の疑いがあり、速やかな眼科受診が必要です。

Q. 内科と眼科の両方にかかる必要がありますか?

A. 糖尿病・高血圧による眼症状がある場合は、原因の全身疾患を内科で管理しながら、目の状態を眼科で評価・治療するという両科並行受診が理想的です。お互いの情報を共有してもらえるよう、主治医同士が連携することが望ましいです。

まとめ

糖尿病・高血圧の眼への影響(網膜症・網膜出血・黄斑浮腫など)の診断・治療は眼科が担います。一方、根本原因の血糖・血圧コントロールは内科の役割です。特に糖尿病がある場合は症状がなくても定期的な眼科検査が欠かせません。急な視力変化・飛蚊症の増加・視野欠損は速やかに眼科を受診してください。

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監修:長友恭平(精神保健指定医/標榜:精神科・心療内科) このページの内容は診療ガイドラインや標準的な医学教科書をもとにまとめた一般情報です。個人の診断・治療方針については必ず医療機関でご相談ください。

参考にした主な情報源

この記事は、各学会の診療ガイドライン・厚生労働省の公開情報・Minds ガイドラインライブラリ・標準的な医学教科書をもとに、医師監修のうえ作成しています。