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月経痛・PMSがつらい——産婦人科と内科どちらに行けばよいか

監修:長友恭平(精神保健指定医/標榜:精神科・心療内科)
なぜ精神科・心療内科の医師が全科を監修しているの?

監修医の専門は精神科・心療内科ですが、当サイトは内科・整形外科・耳鼻咽喉科・眼科・皮膚科・小児科・泌尿器科など12診療科を扱います。専門外の領域は各学会の最新ガイドラインに準拠して作成し、判断に迷う記述は記事を保留・修正しています。くわしくは監修方針をご覧ください。

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月経(生理)に関連する体調の悩みは、「産婦人科に行くべきか、内科や心療内科でいいのか」と迷う方が少なくありません。月経痛がひどい場合は婦人科系の疾患が背景にあることも多く、受診先の選択が診断の早さを左右します。

結論:まずどっち?

こんなときおすすめの初診科
月経痛がひどい(鎮痛剤が効きにくい)産婦人科・婦人科
月経前のむくみ・イライラ・頭痛(PMS)産婦人科または内科
気分の落ち込みが強い・月経前に涙が出る(PMDD)産婦人科 + 心療内科・精神科
月経不順・無月経産婦人科
更年期症状(ほてり・発汗・気分の不安定)産婦人科・内科
貧血が続く内科(産婦人科と並行)

産婦人科・婦人科が担当する月経関連の疾患

月経困難症(続発性)

子宮内膜症や子宮筋腫が原因で月経痛が強くなる場合を「続発性月経困難症」といいます。成人女性の約10〜15%に子宮内膜症があるとされており、放置すると不妊につながる可能性もあります。鎮痛剤が以前より効きにくくなった、経血量が増えてきたと感じたら産婦人科に相談することが大切です。

子宮内膜症

子宮の内側にあるべき内膜組織が子宮外(卵巣・腹膜など)に発生する病気です。月経のたびに出血を繰り返し、癒着や慢性的な骨盤痛につながることがあります。超音波検査や腹腔鏡検査で診断され、薬物療法・手術療法の選択は症状や妊娠希望の有無によって変わります。

PMS(月経前症候群)・PMDD

月経の3〜10日前から始まり、月経開始とともに改善するむくみ・乳房痛・頭痛・イライラ・気分の落ち込みをPMSといいます。気分症状が特に強い場合はPMDD(月経前不快気分障害)と区別され、SSRIなどの薬物療法が有効です。PMDDが疑われるときは産婦人科と精神科・心療内科を並行して受診することもあります。

月経不順・無月経

周期が35日を大幅に超える、または3ヶ月以上月経がない場合は産婦人科での検査が必要です。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)・甲状腺疾患・低体重(摂食障害)などが原因として挙げられます。

更年期症状

閉経前後(一般に45〜55歳)に女性ホルモン(エストロゲン)が低下することで、のぼせ・発汗・動悸・気分の不安定・関節痛などが起こります。産婦人科でのホルモン補充療法(HRT)が有効なケースがあります。

内科が担当するケース

月経による鉄欠乏性貧血

経血量が多い方(過多月経)は鉄欠乏性貧血を起こしやすく、倦怠感・息切れ・立ちくらみの原因になります。まず内科で貧血を確認し、経血量の多さが疑われれば産婦人科と並行して診てもらうのが効率的です。

月経関連頭痛(生理痛頭痛)

月経前後の片頭痛は「月経関連片頭痛」と呼ばれます。婦人科系の疾患ではないため、内科・神経内科でのトリプタン系薬物療法が主体となります。

甲状腺疾患(月経不順・PMSとの誤認)

橋本病やバセドウ病は月経不順や疲労感など、PMS・更年期に似た症状を起こすことがあります。血液検査で甲状腺機能を調べる必要があり、内科(内分泌内科)への受診が先になることがあります。

症状で考える受診先のめやす

症状考えられる原因受診先
月経痛がひどく鎮痛剤が効きにくい子宮内膜症・子宮筋腫産婦人科
月経前にむくみ・イライラ(1週間以内)PMS産婦人科または内科
月経前に激しい気分の波・涙もろさPMDD産婦人科+心療内科
経血量が多い・貧血症状過多月経・子宮筋腫産婦人科+内科
月経が不規則・止まった多嚢胞性卵巣症候群・甲状腺疾患等産婦人科・内科
のぼせ・発汗・気分不安定(40代後半〜)更年期症状産婦人科
月経周辺の頭痛月経関連片頭痛内科・神経内科

こんなときはすぐに医療機関を

よくある質問

Q. 月経痛に市販の鎮痛剤を使い続けても大丈夫ですか?

A. 月1〜2回程度の短期使用は一般的に問題ないとされています。ただし毎月多量に使う・以前より効きにくくなったと感じる場合は、子宮内膜症などの疾患が隠れている可能性があります。産婦人科での一度の検査をお勧めします。

Q. PMSと心療内科での治療はどう違いますか?

A. PMS全般は産婦人科でホルモン療法や漢方薬を中心に治療しますが、気分症状(イライラ・落ち込み・涙もろさ)が主体のPMDDでは心療内科・精神科でSSRI(抗うつ薬)を用いる治療が有効な場合があります。重なって通うこともあります。

Q. 「婦人科」と「産婦人科」は同じですか?

A. 「産婦人科」は産科(妊娠・出産)と婦人科(女性生殖器疾患)の両方を診ます。月経・更年期・子宮筋腫などは婦人科の範囲です。婦人科単独クリニックは妊娠・出産を扱わない場合があります。どちらでも月経の悩みは相談可能です。

Q. 更年期の症状か月経不順かよくわかりません。どちらを先に受診すべきですか?

A. 40代後半以降でのぼせ・発汗・気分不安定・月経不順が重なるなら、まず産婦人科で女性ホルモンと甲状腺の血液検査を受けることをお勧めします。甲状腺疾患が隠れていた場合は内科(内分泌内科)と並行することになります。

まとめ

月経痛がひどい・経血量が多い・PMSで日常生活に支障がある場合は産婦人科が第一選択です。月経関連の頭痛・貧血・甲状腺疾患が疑われる場合は内科と並行することが効率的です。気分症状(PMDD)が主体ならば産婦人科と心療内科・精神科の両方の受診を検討してみてください。

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監修:長友恭平(精神保健指定医/標榜:精神科・心療内科) このページの内容は診療ガイドラインや標準的な医学教科書をもとにまとめた一般情報です。個人の診断・治療方針については必ず医療機関でご相談ください。

参考にした主な情報源

この記事は、各学会の診療ガイドライン・厚生労働省の公開情報・Minds ガイドラインライブラリ・標準的な医学教科書をもとに、医師監修のうえ作成しています。