内科か脳神経内科か——頭痛・しびれ・めまいで迷ったときの選び方
監修:長友恭平(精神保健指定医/標榜:精神科・心療内科)⚠️ このサイトは診断を行うものではありません。受診先を考えるための参考情報です。
頭痛・しびれ・めまい・物忘れなどの症状は、内科でも脳神経内科でも初期評価ができます。違いを大まかに整理すると次のようになります。
結論:まずどっち?
| こんなとき | おすすめの初診科 |
|---|---|
| 軽い頭痛やふらつきが時々あるが、生活には支障がない | 内科 |
| 高血圧・糖尿病で通院中の人に頭痛・しびれが出た | 内科(かかりつけ) |
| 片頭痛がひどくて市販薬でも効かない/月に何度も出る | 脳神経内科 |
| 手足のしびれが日に日に広がる/物がつかみにくい | 脳神経内科 |
| 物忘れが目立つようになった/同じ話を何度もする | 脳神経内科(もの忘れ外来) |
| 突然の激しい頭痛/呂律が回らない/片側の手足が動かない | 救急(119) |
内科でできること
内科は「全身を診る」科です。神経症状を評価する際にも、まずは:
- 高血圧・糖尿病・脂質異常など脳血管病のリスク因子の評価
- 甲状腺機能異常(手の震え・倦怠感の原因)
- ビタミン欠乏(しびれの原因)
- 貧血(めまい・倦怠感の原因)
といった全身的な原因を確認します。クリニックの内科は近くて通いやすく、生活習慣病のフォローと並行できる利点があります。
脳神経内科でできること
脳神経内科は脳・脊髄・末梢神経・筋肉の病気を専門的に扱います。
- 神経診察(反射・筋力・感覚・歩行・小脳機能)の詳細な評価
- 片頭痛・群発頭痛の精密診断と治療
- パーキンソン病・本態性振戦の評価
- 末梢神経障害・多発神経炎
- 脳血管疾患のフォロー
- 認知症の専門評価(もの忘れ外来)
- てんかんの治療
「神経内科」とも呼ばれます(厚生労働省の標榜名は脳神経内科)。
症状別の使い分けの目安
頭痛
- 初めての頭痛・既往の頭痛が変化した → 内科または脳神経内科
- 月に複数回の片頭痛で日常生活に支障 → 脳神経内科(頭痛外来)
- 突然の激しい頭痛 → 救急
しびれ
- 一過性で全身状態に問題なし → 内科
- 分布が決まっている(手袋・靴下型/神経根分布)/進行性 → 脳神経内科
- 片側性で急性発症 → 救急(脳血管疾患の可能性)
めまい
- 立ちくらみ・貧血・不整脈疑い → 内科
- 回転性で耳症状をともなう → 耳鼻科
- 神経症状(複視・麻痺・失調)をともなう → 救急・脳神経内科
物忘れ
- 加齢相当か判断したい・本人や家族が気になる → 脳神経内科(もの忘れ外来)または精神科
どちらでも初期評価できる症状
頭痛・しびれ・めまいの軽症は、まず通いやすい内科で相談しても十分に評価できます。必要なら脳神経内科への紹介を依頼できますし、画像検査(MRI等)が必要と判断されれば連携病院での予約も可能です。
「脳神経内科」と「脳神経外科」は別の科です。手術を要する病変の可能性が高いとき(脳腫瘍・動脈瘤の破裂など)は脳神経外科の領域になります。
受診時のチェックポイント
- 症状の始まり・経過・誘因
- 神経症状(しびれ・麻痺・呂律困難・物が二重に見える等)の有無
- 既往(高血圧・糖尿病・脳血管疾患)
- 服用中の薬
監修:長友恭平(精神保健指定医/標榜:精神科・心療内科)